福井の伝統工芸を巡る旅~土直漆器vol.1~
こんにちは。九頭龍蕎麦です。
梅雨+高温で、蒸し暑い天気が続きますね。
こんな日は、とりあえずビール…?
いえいえ、ビールばかりが夏の酒じゃありません。
当店のおすすめは、奏でる雨と書いて「奏雨(そう)」。
越前大野の真名鶴酒造のお酒で、まず最初に冷やした1杯を流しこむ、これがいい!
さっぱりと身体が浄化されるようなこの感覚、きっと日本酒の概念が変わりますよ。
さて、久々のブログは福井レポートの続き。
2軒目に伺ったのは、土直漆器(つちなおしっき)さんです。
お会いしたのは、2代目となる土田直東(なおと)さん。
実は以前、神楽坂のお店でお目にかかり、
「丸いものなら何でも任せて!」
とおっしゃっていたことから、ぜひ何か、
九頭龍蕎麦オリジナルの器を作っていただきたいなあ…
と思っていたんです。
そこで実は、頭に思い描いていたのが…酒器。
常連のお客さまはご存じの通り、
九頭龍といえば蕎麦もいいけどやはり日本酒。
キリリと美しい漆の器で、とっておきの福井の酒を出して、
お客様にぜひとも「あー、やられた!」と言っていただきたい!
そこでさすが土直さん、話が早い。
こんな器が出てきました!
シュッとしてスマートなフォルム、溜塗り(ためぬり)ならではの艶やかな存在感。
外側は顔が映りそうなほど艶艶の黒漆、
さらに内側は着色していない生漆(きうるし)の
スモーキーな色合いがいいコントラストになっています。
また、写真ではよく見えませんが、
表面にはうっすら透けた日の丸のような、円形の模様が。
これは「白檀塗り(びゃくだんぬり)」といって、
金箔や銀箔などを塗った上に、透ける漆を塗り重ね、
内側の模様が浮き出るようにした技法。
光の当たり具合によっても見え方が変わる様がなかなか粋で、
思わずしばらく、その美しさに見とれてしまうほど…。
さらに土直さんは、強さと美しさを両立させているところもスゴい。
漆は、神社・仏閣などの補修に使われる純度の高いものを使っているため、
初期洗浄機や煮沸を1000回以上重ねても変色やツヤ落ち点がないクオリティ。
つまり、僕たち飲食店にとってはベストな資質を備えているというわけです。
そこでさっそく「とっておきの1杯」のために、満足感、佇まいなど、
さまざまな角度からみてちょうどよい感じになるようあれこれ調整。
まずは試作品を作っていただくことに!
届いた現品のレポートは、また後日ご報告します!
梅雨+高温で、蒸し暑い天気が続きますね。
こんな日は、とりあえずビール…?
いえいえ、ビールばかりが夏の酒じゃありません。
当店のおすすめは、奏でる雨と書いて「奏雨(そう)」。
越前大野の真名鶴酒造のお酒で、まず最初に冷やした1杯を流しこむ、これがいい!
さっぱりと身体が浄化されるようなこの感覚、きっと日本酒の概念が変わりますよ。
さて、久々のブログは福井レポートの続き。
2軒目に伺ったのは、土直漆器(つちなおしっき)さんです。
お会いしたのは、2代目となる土田直東(なおと)さん。
実は以前、神楽坂のお店でお目にかかり、
「丸いものなら何でも任せて!」
とおっしゃっていたことから、ぜひ何か、
九頭龍蕎麦オリジナルの器を作っていただきたいなあ…
と思っていたんです。
そこで実は、頭に思い描いていたのが…酒器。
常連のお客さまはご存じの通り、
九頭龍といえば蕎麦もいいけどやはり日本酒。
キリリと美しい漆の器で、とっておきの福井の酒を出して、
お客様にぜひとも「あー、やられた!」と言っていただきたい!
そこでさすが土直さん、話が早い。
こんな器が出てきました!
シュッとしてスマートなフォルム、溜塗り(ためぬり)ならではの艶やかな存在感。
外側は顔が映りそうなほど艶艶の黒漆、
さらに内側は着色していない生漆(きうるし)の
スモーキーな色合いがいいコントラストになっています。
また、写真ではよく見えませんが、
表面にはうっすら透けた日の丸のような、円形の模様が。
これは「白檀塗り(びゃくだんぬり)」といって、
金箔や銀箔などを塗った上に、透ける漆を塗り重ね、
内側の模様が浮き出るようにした技法。
光の当たり具合によっても見え方が変わる様がなかなか粋で、
思わずしばらく、その美しさに見とれてしまうほど…。
さらに土直さんは、強さと美しさを両立させているところもスゴい。
漆は、神社・仏閣などの補修に使われる純度の高いものを使っているため、
初期洗浄機や煮沸を1000回以上重ねても変色やツヤ落ち点がないクオリティ。
つまり、僕たち飲食店にとってはベストな資質を備えているというわけです。
そこでさっそく「とっておきの1杯」のために、満足感、佇まいなど、
さまざまな角度からみてちょうどよい感じになるようあれこれ調整。
まずは試作品を作っていただくことに!
届いた現品のレポートは、また後日ご報告します!
福井の伝統工芸を巡る旅 ~越前漆器~
風薫る5月。
九頭龍蕎麦は5月27日で、めでたく開業一周年を迎えました。
これもひとえにお客様のおかげです。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、そこで私たちは、これからもっともっとたくさんの
「福井のいいもの」をお客さまにご紹介するため、
福井の伝統工芸を支える職人さんを訪ねる旅に出かけてきました。
まず最初に訪れたのは、越前漆器(株)。
ご案内してくださったのは、専務取締役の森下さんです。
こちらは越前漆器のメッカである川和田地区(鯖江市)にある漆器メーカーさん。
鯖江といえばメガネで有名ですが、この界隈はかつて、
漆を採取する職人さんの約半数が集結していたという、漆の聖地でもあるのです。
ショールームを訪れてみると、お椀がズラリ!
尋ねてみると「うちは椀ものが得意なんですよ」と森下さん。
中でも越前漆器さんは、都内の百貨店などに卸しているとあって、
幅広い色柄と洗練されたデザインが持ち味です。
もともとこの界隈は、室町時代より「片山椀」と呼ばれる
漆塗りのお椀で有名なところなのだとか。
また、地域の伝統を残すため、越前漆器さんをはじめ、地元の漆器屋さんの協力により、
鯖江市の小学校では、給食の器に漆器を使っているのだそう。
導入されたのは2001年で、今では全校で飯椀、汁椀、平皿を使用。
地元の新聞記事を見せていただきましたが、プラスチックやアルミの器と異なり、
給食がとってもおいしそう!そして、味わい深く見えます。
九頭龍蕎麦でも「何かオリジナルで漆器を作りたいね!」
とみんなで話しながら、越前漆器さんを後にしました。
九頭龍蕎麦は5月27日で、めでたく開業一周年を迎えました。
これもひとえにお客様のおかげです。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、そこで私たちは、これからもっともっとたくさんの
「福井のいいもの」をお客さまにご紹介するため、
福井の伝統工芸を支える職人さんを訪ねる旅に出かけてきました。
まず最初に訪れたのは、越前漆器(株)。
ご案内してくださったのは、専務取締役の森下さんです。
こちらは越前漆器のメッカである川和田地区(鯖江市)にある漆器メーカーさん。
鯖江といえばメガネで有名ですが、この界隈はかつて、
漆を採取する職人さんの約半数が集結していたという、漆の聖地でもあるのです。
ショールームを訪れてみると、お椀がズラリ!
尋ねてみると「うちは椀ものが得意なんですよ」と森下さん。
中でも越前漆器さんは、都内の百貨店などに卸しているとあって、
幅広い色柄と洗練されたデザインが持ち味です。
もともとこの界隈は、室町時代より「片山椀」と呼ばれる
漆塗りのお椀で有名なところなのだとか。
また、地域の伝統を残すため、越前漆器さんをはじめ、地元の漆器屋さんの協力により、
鯖江市の小学校では、給食の器に漆器を使っているのだそう。
導入されたのは2001年で、今では全校で飯椀、汁椀、平皿を使用。
地元の新聞記事を見せていただきましたが、プラスチックやアルミの器と異なり、
給食がとってもおいしそう!そして、味わい深く見えます。
九頭龍蕎麦でも「何かオリジナルで漆器を作りたいね!」
とみんなで話しながら、越前漆器さんを後にしました。